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なかやまきんに君、東京最高峰のボディビルコンテストの挑戦。予選敗退で覚えた「達成感」とは?

「なかやまきんに君」こと中山翔二選手が8月21日、東京・大井町「きゅりあん」で開催された東京ボディビル選手権大会に出場した。これは5月に優勝して話題になった東京ノービス選手権大会よりもさらにハイレベルなコンテストでボディビルでは東京最高峰の舞台となる。これまで東京ノービス選手権(旧・東京オープン選手権)で3位、2位、そして1位というすばらしい成績を残してきた中山選手であるが、今回はトップクラスの猛者が集うステージ。あくまでイチ挑戦者という立場で出場し、東京ノービス選手権のときよりもさらに絞り込んだ肉体で臨んだものの、一次予選敗退という結果で終わった。

【写真】絞り込んで挑んだ中山選手の肉体はこちら

「これまで、東京選手権は僕にとっては“観る大会”だったんです。雲の上の大会というか、すごい選手たちが出る、自分には関係のない大会という認識でした。でも今回、その大会にエントリーして、これまで以上のモチベーションで取り組むことができたんです。スイッチの入り方が変わって、大会に至るまでの気持ちがこれまでの東京ノービスのときとは全く違いました。より頑張ろう!と思えました。今回は一次予選を突破できなかったですが、そこに関してネガティブな感情はありません。いい調整ができて今日を迎えることができ、達成感があります」

中山選手が予選で姿を消すのはこれが初めてのことだった。しかし、その面持ちに落胆の色は全くなく、「パワー!」と叫んだあとに見せる笑顔のような清々しい表情で試合を振り返った。

「東京ノービスでは2位という成績が続いていたので、自分でも気が付かないうちに冒険はできないという(守りの姿勢のようなも)のがあったのかもしれないです。今回は変なプレッシャーがなかったというか、最後の調整の部分でも『成功すればラッキー』という感覚でいろんな実験ができたんです。一度カーボを抜いて、そのあとに(カーボを)食べたときの感覚とか、すごく勉強になりました」

デビューして20年以上。第一線で活躍し続け、息の長い芸人となった中山選手。このボディビルという競技も、長いスパンで捉えている。

「トレーニングは、次の大会に向けて、来年に向けて…と長く続けていくものです。そうした中でモチベーションを高めるというのはとても大事なことです。そういう意味では、今回はめちゃくちゃいい刺激になりました。出てよかったです。この経験を大切な1ページにできるかどうかは、今後どう頑張っていくかに懸かっていると思います。数年後に自分が納得できた答えを出せたときに、今日の経験の価値を実感できると思います」

中山選手のボディビルライフは第二章に突入した。

取材・文:藤本かずまさ 撮影:中島康介


執筆者:藤本かずまさ
IRONMAN等を中心にトレーニング系メディア、書籍で執筆・編集活動を展開中。好きな言葉は「血中アミノ酸濃度」「同化作用」。株式会社プッシュアップ代表。

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