鍛えた筋肉の美しさ、大きさ、バランス、表現力を競うのは、今やボディビルだけのものではない。
世界のボディメイクコンテストシーンを見ると、2013年からアメリカでメンズフィジークというカテゴリーが生まれ、そこから約7年の歳月をかけて、多種にわたるボディコンテストカテゴリーが誕生している。そういった意味では、メンズフィジークは、新時代ボディコンテストの”親”と言っても過言ではない。
メンズフィジークは、身体を鍛えてシェイプ(除脂肪)するという面では、ボディビルとなんら変わりはないが、明確な違いがある。それは、メンズフィジークはトレーニングの経験年数が少なくても出場しやすいということだ。今では、メンズフィジークに出場しているトップ選手は、ボディビル選手と変わりなく、豊富な筋肉量を持ち、シェイプも非常に仕上がっており、メンズフィジークのためだけに身体を作り上げるという選手は多い。
先にも述べたように、メンズフィジークはトレーニングの経験年数が少なくても出場しやすいものであり、たとえ筋肉が大きくなりづらいとしても、生まれ持った素質(骨格、筋肉の形、雰囲気)で勝ちを狙える、誰でも勝負しやすいところが魅力的だ。
その一方、その出場のしやすさから、様々なタイプの選手が登場し、審査が難しくなっているのが現状である。そんな中、誰が審査してもメンズフィジークにふさわしいという、まさにメンズフィジークで勝つために生まれてきたと言っても過言ではないであろう選手が現れた。そう、それが 穴見一佐 選手だ。
穴見選手は、2019 KING PHYSIQUE 優勝を皮切りに、現在出場する大会において負けなしの若手No.1選手である。
今回、月刊ボディビルディング2021年9月号ではでは、穴見選手を取材し、今までの反省点や今後のメンズフィジークでの目標、そして“穴見式フィジーク論”を深堀りしてきた。そこで、穴見選手が語ったこととはいったい何だったのか、ここではその一部を紹介しよう。
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穴見式フィジーク論
穴見 最近ボックススクワットにハマっています。理由は、毎回同じ深さでしゃがめるっていうのと、膝が前に出るので、ティアドロップ(内側広筋)に効くんですよ。ティアドロップって、サーフパンツを履いたときに見えるので、脚トレの中ではとくにティアドロップを重視して鍛えています。メンズフィジークは足先は外側に向けますし、やはりサーフパンツは膝丈なので、ティアドロップは見えますからね。レッグエクステンションでもティアドロップ狙いでやっていますし、そこはこだわっています。
また、最近脚トレは頑張ってやっていて、しっかりやり始めてから、仕上がりが良くなりました。なので、オフでもしっかりやるようにしています。そしたら、大会時のコンディションが良くなりました。大会前にしっかり脚トレをやってコンディションが良くなるのなら、1年を通してやったらずっと良いみたいな感じです。競技の性質上、大腿部は見せませんが、僕自身脚は太くしたいですし、メンズフィジーク競技で勝つためにコンディションを良くできるのならやるべきだと思っています。
また、大学時代に陸上の短距離をやっていたおかげでカーフが発達したので、自信がありますね。ボディビルのような大きさというよりは、サーフパンツを履いたときに仕上がっていて、かつ整った形をしているのが良いと思います。なので自信がある部位です。カットとか、血管が良く出ています。カーフは評価されなくても、観てる人から「あの選手かっこいいな」と思われるのは、どこをとっても一流であるべきだと思うので、カーフも含めて指先から髪型まで、審査に関係ないとしても、単純にかっこいいと思う選手はカーフなども仕上がっているので、そういう意味でも極めたい部位ではあります。
ー 脚トレをして脚を太くしたいというのは、ボディビルに出てみたいという気持ちから来ているのでしょうか?
穴見 僕は、どんだけ頑張っても全日本ボディビル選手権で一番にはなれないと思っているので、それはないです。やっぱり出るからには一番になりたいので、となると一番になり得るメンズフィジークに出ることに意味があるんです。
ー 特化できるものを目指すということですね。
穴見 はい。本当に勝つためにやっていますね。ボディビルで勝てる人が、メンズフィジークでは評価されないかもしれないし、その逆もありますよね。なので、メンズフィジークでしか闘えない選手がメンズフィジークで勝てるんだと考えています。
なので、メンズフィジークのトップ選手は、ボディビルやクラシックフィジークでは闘えないかもしれませんがメンズフィジークで闘える強さを持っていると思います。だから勝ってきたんだと思います。
ー 今年のグランドチャンピオンシップスでは、寺島選手(2019年JBBFグランドチャンピオンシップス王者)と並んだ際に、どのようにして闘おうと思っていますか?
穴見 自分なりのステージングを行い、僕自身の強みが活きる土俵で闘うことが大事だと思っています。
月刊ボディビルディング2021年9月号は7月26日(月)発売!
月刊ボディビルディング2021年9月号の内容はこちら!
・次世代フィジークの騎手
穴見一佐(2021スポルテック優勝者)
・大会レポート
スポルテックカップ
・相澤隼人のガチンコトレーニング
2021 ガチンコ総括
・大会レポート
大阪クラス別ボディビル選手権
群馬選手権&群馬オープン選手権
兵庫クラス別選手権&兵庫オープン選手権
長崎選手権&西海オープン選手権
マッスルゲート東北
・グッと効きます●渡辺 実
ケーブルアタッチメント『ハンドルD』④
・サプリメントA to Z ●桑原弘樹
減量の成功に向けて~HMB
・真ボディビル道●相川浩一
浅い!
・特別取材/日本最大級の脚を持つ男 奥志哉
・ビキニフィットネスを始めよう!●長瀬陽子
自分で大会用メイクをやってみよう!
・特別寄稿 金澤利翼~日々の生活習慣に重視
・サプリメント最新ニュース● Zac Taylor
ルテイン
・キヨピー通信●山中輝世子
宅トレおすすめメニュー~胸③
・日本のボディビル大会の名シーンを振り返る
09 年ジャパンオープン
・特別インタビュー
北村智昭
・ボディコンダイジェスト(SBC SAITAMA 07、SSA 関西新人類、SSA 新人類、
BBJ 静岡・長野・広島・奈良)
・全日本ベンチプレス選手権大会
・NEWS & GOSSIP ●山口澄朗
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月刊ボディビルディング 2021年8月号
発売日:2021年7月26日(月)
定価:1,100円(税込)
発行:株式会社 体育とスポーツ出版社