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トップビルダーが実践する最強の筋トレメニューに挑戦|世界チャンピオン鈴木雅の背中トレ編②

“令和の怪物”相澤隼人選手が武者修行として、先輩トップビルダーのトレーニングルーティンに挑戦するという月刊ボディビル誌の名物企画、ガチンコトレーニングバトル。今回は、原巨人のトレーニングコーチ就任が決まり話題となり、その指導力にも注目が集まっている、世界チャンピオン鈴木雅選手が実際に行っている「背中トレーニング」から主に広背筋上中部に効かせる種目を紹介していく。

取材・文_月刊ボディビルディング

ベントオーバーロウイング
狙う部位:広背筋上中部

こちらはアンダーグリップで行っていく。アンダーグリップで行う理由としては、広背筋上部、肩甲骨内側の僧帽筋下部の収縮狙いである。オーバーグリップで握ってしまうと、どうしてもボトムポジションで僧帽筋を使い支えてしまうが、今回行ったアンダーグリップのベントオーバーロウイングは、そのようなことがなかった。ポイントとしては、足幅は腰幅~肩幅程度で骨盤を引き上げる。足幅を広げると広背筋は収縮しやすいが、身体が開いてしまい腹圧が入らず腰に負担がかかってしまう。自分も鈴木選手も身体が開きやすいという癖があるので、ここは特に注意したい。

アップの際にミニボールを内転筋で挟むようにすると骨盤が引き上がり、それにより脊柱の安定も見込め、トレーニングの感覚が良くなった。(相澤)

ハンマー・フロントプルダウン
狙う部位:広背筋上中部

DVDなどで見たことある人は分かるかもしれないが、鈴木選手はこの種目をワンハンドで行う。重量は片腕で90kgである。その重量がかかるため、DVDでは鈴木選手はリストラップを使っていた。今回もワンハンドで行ったが、種目を行う前に「素手でやります」の一言。この日の重量は80~85kg。素手でやることで握る感覚が掴め、グリップの強弱をつけることができたので広背筋の動きもかなり分かりやすい。ポイントとしては行う腕と逆の足を前に出し、さらには引いた足の骨盤に重心を残すことで身体が回旋しづらくなり、ストレッチ・収縮でも負荷が抜けづらい。トレーニングは停止部を起始部に近づけることが基本になる為、骨盤の回旋がはいると広背筋の起始部が動いてしまい、負荷が逃げやすくなってしまう。

普段ストラップをつけて行っている自分には、後半握力がもたなくなったが、握る感覚が掴め、広背筋の動きが分かりやすかった。(相澤)

鈴木雅(すずき・まさし)
1980年12月4日生まれ。福島県出身。(株)THINKフィットネス入社。
2004年にボディビルコンテストに初出場。翌2005年、デビュー2年目にして東京選手権大会で優勝。2009年ワールドゲームズボディビル80㎏級3位。2010年から日本選手権で優勝を重ね、2018年に9連覇を達成。2016年にはアーノルドクラシック・アマチュア選手権80㎏級、世界選手権80㎏級と2つの世界大会でも優勝を果たした。

相澤隼人(あいざわ・はやと)
1999年10月21日生まれ。神奈川県出身。身長164㎝、体重71kg(オン)83kg(オフ)
2015~2017 全国高校生選手権優勝
2017 日本ジュニア選手権優勝 世界ジュニア選手権75kg 級5位
2018 全日本学生選手権優勝
2019 東京選手権優勝 日本クラス別選手権70kg級4位 全日本学生選手権優勝 日本選手権9位

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