今年3年目を迎えた新興ボディコンテスト『Super Body Contest(SBC)』のコンセプトは「エンターテイメント性の高い演出のなか、鍛えられた肉体美、美しく磨かれた健康美を競う」というもの。このコンセプトにぴたりとハマり、“ミスター・エンタメ”部門や“ミスター・ハッピーオーラ”部門があれば間違いなく受賞したであろう人物を発見した。
3月20日(土・祝)、埼玉県・所沢市民文化センターミューズマーキーホールでの『Super Body Contest SAITAMA 00』に出場した新谷幸三選手(58)だ。今年のSBCは全国各地で15大会を開催する予定。その幕開けとなるSAITAMA大会において、新谷選手は『SBC MEN』部門のKINGクラス(50歳~無制限)で500点満点を獲得し、優勝。さらに、SBC部門より痩身のカテゴリーとして新設された『SBC TREND』部門のLEGENDクラス(40歳~無制限)でも第2位に選出された。
新谷選手が人目を引いたのは、肉体美だけではない。ステージでは笑みを絶やさず、すれ違うライバルたちにも気さくに一声かける。さらに、ポージングに空手の型を混ぜてみたり、側転で移動してみたり。ふざけた様子は皆無。サービス精神プラス、舞台に上がる喜びがあふれんばかりに伝わるから、観ているほうも自然と笑顔になるのだ。
「楽しかったですねぇ」
大会終了後、ご本人に感想を求めると、ステージ上と変わらぬ笑顔で答えてくれた。
「出ている選手は苦しい減量やキツいトレーニングを経て、ここに来ているから、ライバルだけど一緒に楽しみたいという気持ちが強いかもしれません。スポットライトを浴びて裸で人前に出るなんて日常にないことなので、『せっかくのチャンスだから、みんなで楽しんでいこうよ』とバックステージでも話をしているんです。だからこそ、ステージに出た瞬間から、もう楽しくて」
高校時代はサッカーに打ち込み、体育大学に進学。社会人になってからもトライアスロンやウルトラマラソンに挑戦しつづけてきた。本人いわく「体をいじめるのが大好きです(笑)」。おのずと肉体づくりに目覚め、2013年からはボディコンテストを新たな挑戦の場と定めている。
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