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引き締まったボディづくりに効果的なケトルベルエクササイズ

ジェシカは私の7〜8年来の友人でラスベガス在住です。彼女はOKC競技会の常連でKB(ケトルベル)インストラクターでもあります。ジェシカはバイアスロンでCMSランク保持者です。先日出張でラスベガスに行った際、本コーナーのための写真モデルになってもらいました。今回はジェシカがモデルで、スイングを中心に女性にオススメのKB種目をいくつか紹介します。

文・写真:Nazo

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1 オーバーヘッド・スイング

“フル・スイング”またはクロスフィットでは“アメリカンスイング”などいろいろな呼び方があります。瞬発力、柔軟性、コアストレングスを高め、腹筋の引き締めにも効果があります。

オーバーヘッド・スイング

①足のスタンスは肩幅より少し広め。背中はつねに真っすぐ。
②腕だけでベルを動かすのではなく、ヒップを後方に引くような意識でバックスイングする。
③バックスイングの終点から今度はヒップを前方に突き出す感覚でフロントスイング。遠心力を利用してそのまま勢いに乗って頭上までベルを振り上げる。
④トップでは両手両足全て真っすぐ。ボトムアップ状態でベルの負荷は下半身でうまくバランスを取りながら支える。※ベルや腕が後ろに反り返らず、トップのベルから足先まで、一直線になるのが理想(側面写真4)。
⑤オーバーヘッドからダウンスイングへ。そのあと写真2へ戻り数レップ繰り返す。

2 シングル・スイング・ハイク (またはデッドスイング)

基本のスイングは通常膝を少し曲げた状態からスタートしますが、これはスタートから全動作にかけて腕、脚、上半身全てできる限り真っすぐな状態を保ちます。膝のバネや脚の反動を利用できない分、腕、特に前腕の運動力が要求され、腕の引き締めに効果があります。

シングル・スイング・ハイク

①写真1のように腕、上体、脚が真っすぐになる状態。腕の振りのみを利用してバックスイング するため、ベルはなるべく前方へ置く。
②腕の力だけでベルをバックスイングさせる。
③背中は真っすぐのまま脚と垂直になるくらいまで倒す。ベルは臀部の方へと弾かれないよう注意。
④腹筋を引き締めながらフロントスイングする。フロントスイング終点の高さは胸の位置でも、
写真4のように頭の位置まで振り上げても良いが、このエクササイズに関しては、このときも 腕は真っすぐのまま行うこと。

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3 スクワット・スタート・スイング

今度は腰を落として下半身がスクワット状態になったところからスイングを開始します。下半身の強化に有効なエクササイズです。

スクワット・スタート・スイング

①足のスタンスは肩幅より少し広 めに取り、腰を落としフルスクワット状態でベルはなるべく体から遠目に置く。スタートポジ ションの腕は真っすぐ。
②膝を立てながらバックスイング。腕は真っすぐのまま。
③ “シングル・スイング・ハイク”の写真3同様、バックスイングの終点で脚も背中も真っすぐに。 下を向きすぎないよう注意。
④シングル・スイング・ハイクとの違いはスタートとフィニッシュ(写真1と4)。写真4のフィニッシュでは、足や背中は真っすぐで、腕だけは遠心力で上がっているベルに手を添える感じでリラックスさせる。ベルが下降を始めたら写真2に戻り繰り返す。※スクワットになるのはスタートの1レップのみ。

4 スイング・スクワット

KBならではの、振り子の動き、反動、遠心力を利用したエクササイズです。重めのベルの方がバランスを取りやすく、下半身、特にハムストリングスや大殿筋そして上腕三頭筋、コアストレングスを鍛えることができ、ジェシカのような引き締まったボディづくりに大変効果的なエクササイズです。

スイング・スクワット

スイング・スクワット

①スタートポジションでは腕はリラックスさせ顔は下を向かないよう注意。
②ベルをバックスイングさせる瞬間に腕にテンションをかけヒップを後方に突き出す感じでスイング。
③写真2~3にかけては反動を利用した動きでベルは上方に向かい、同時に体は下方へ下がる。
④股関節が振り子の動きの軸となり、バランスを取りながらバックスイングへ向かう。
⑤腕が下腹と接触するまで深くバックスイングしてから写真2に 戻って1セットに5~6レップ行う。

 

5 シングル・レッグ・デッドリフト

シングル・レッグ・デッドリフト

体のバランスとコーディネーションを整えられるこのエクササイズは僧帽筋などが鍛えられます。動きそのものはシンプルなのでウオームアップやクールダウンにも使えます。ポイントはゆっくり行うこと。

①直立状態からベルを持っている方の脚を、バランスを取りながらゆっくり後方へ下げる。
②脚を後方へ下げると同時にベルを持った腕も下げる。
③体と脚がTの字になったところで一瞬静止する。空いている腕は広げてバランスを取る。
④ゆっくり戻る。バランスを取りにくければ最初は手すりや椅子の背などにつかまって行う。

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Nazo
ケトルベル(KB)・インストラクターおよびコーチ。OKCJ代表・ヘッドコーチ。元OKCインターナショナル・ディレクターおよびヘッドコーチ。国際ケトルベル連合の元日本代表。2015年のIUKL世界大会には日本から初めてナショナルチームを引率しアイルランドのダブリンへ行く。日本で初めてKBスポーツ競技会の開催を始めたKBスポーツにおける日本の開拓者(フロンティア)でもある。訪日イベントでは、資格コースの指導者であるとともに通訳、マニュアル本の制作と翻訳も行う。また、米国フィットネス雑誌アイアンマンの日本版、アイアンマンジャパンではケトルベル記事を執筆。現在はジム勤務や競技生活の現役をリタイアし、主に個人指導、トレーニングのプログラミングおよびオンラインなどでKBやフィットネスの執筆活動などを行なっている。

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