ここ最近の「筋トレブーム」によってフィットネスクラブも増加し、24 時間営業のジムも増えてきたが、それでも都市部以外では、通える範囲にジムがあるという人のほうが少ない。家の近くにジムがあっても、仕事と営業時間が重なっていたりなど、ジムに通えないという人も多い。そして、昨年から大流行の脅威を奮う「新型コロナウイルス」により、ジムに行くのを避けざるを得ない状況の人もいるのでは?ならば自宅にトレーニングできる器具をそろえて「ホームジム」を作るのはいかがだろうか? ホームトレーニー必見の大特集、ぜひご覧ください。
取材・文:アイアンマン編集部
短時間でササッと追い込む!加藤直之流ホームトレーニング
◆パワーブロックとアジャスタブルベンチがあれば上半身のトレーニングは、なんとかなります
基本的にビッグ3であるスクワット、ベンチプレス、デッドリフトのトレーニングは欠かせません。フルレンジを基本とし、ハーフ、クオーター、ナロウ、ワイドなど足幅やレンジにバリエーションを加えるのがいいと思います。ビッグ3など高重量を狙う種目は、インターバルも3分~5分と比較的長めにして、パンプ狙いの種目であれば、1分くらいのインターバルで行うのがお勧めです。ホームジムであれば、周りに気を使わずにインターバルがとれるというのが利点です。
ただ、アパートなどの集合住宅の場合は、騒音や振動で下の階のご迷惑にならないよう配慮が必要です。特にデッドリフトをやる場合は注意していただきたいです。ハーフレンジでやるか、もしくはパワーラックのセイフティーラックにバーを置いて、床には直接置かないという手もあります。その際、高めの足台に乗って行い、床からバーを引いているのと同じ距離にするという方法もあります。あとはバーの下ろしでしっかりコントロールすればいいと思います。デッドリフトはフルレンジなら広背筋や脊柱起立筋に加えて、ハムストリングスにも効きますので、ぜひやっていただきたいです。
もしプレートの重量をあまり多くそろえられない場合でも、回数を増やしてみたり、ネガティブでゆっくり効かせて下ろすという方法で、筋肉に負荷をかけることができます。パワーブロックは重量変換が素早くできるので、ドロップセットにかなり向いている器具だと思います。私は昔からドロップセットが好きで、チャンピオン平塚でやっていた頃も、仕事前に10分間でトレーニングをすませて出勤する、ということをよくやっていました。パワーブロックとアジャスタブルベンチがあれば、上半身のトレーニングはなんとかなるような気がします。仕事が忙しいときは、一人で家でトレーニングするモチベーションが上がらない時もあると思います。そのような時は種目数、セット数を限定して短時間で行うことはとても有効です。また、それを実行しやすいのもホームジムの利点と言えると思います。極端な話ですが、帰路で体をほぐしておいて、帰宅と同時にワイシャツを脱ぎ、そのままジム部屋へ。胸の日であればパワーブロックでベンチプレスをドロップセットで5回落としながら1セットのみ行う、という方法もありだと思います。