今年、17年の日本ボディビル選手権出場キャリアの中で最高位の2位にまで登り詰めた、日本ボディビル界の“ジュラシック”こと木澤大祐選手のボディビル珍エピソードを紹介! 世界七不思議、七つの海、虹の七色、七にまつわるいろいろな事象が世の中にはあるが、ジュラシック木澤選手にも都市伝説的な七つの(あるいはそれ以上!?)逸話があるとかないとか。その真実に迫る !
文:岡部みつる、アイアンマン編集部
プロテイン摂らずにジャパンオープン制覇!?
「知人と一緒に立ち上げたジムがにっちもさっちもいかなくなって、僕が出ることになったんです。負債を折半し、消費者金融にいくつも借金、貯金は4けた、財布には小銭だけという日々でした。そんな状況でしたから、プロテインを買う余裕なかったですね。ジュニアや東海選手権で勝ったときも、飲んだことなかったですよ。ホントにときどき、余裕ができたら買うくらい。ジャパンオープンで勝つころまでは、定期的にプロテインを摂ったことなんてないですよ。食事でさえそれほどタンパク質の多いものは食べていなかったですね。
『食べていなかった』
のではなく
『食べられなかった』
といったほうが正しいですね。『トレーニングさえしっかりとやっていればどうにかなる! 』という考えでした。すると、体が『このままじゃ死ぬぞ! 』っていうモードに入るんですね。すると、体が勝手にアミノ酸を生産し始めるみたいな・・・。『ゴリラは肉食べなくてもあんなにスゴい筋肉』っていうイメージでしょうか(笑)」
プロテイン(タンパク質)は、筋肉のみならず身体を構成するのに最も大事な栄養素だが、それを満足に摂ることができなかったのにも関わらず、日本で優勝してしまうから驚きだ。もはや当たり前がそうでない逸話である。参考になるかどうかは、これを見た人次第だが、チャンピオンは人間の可能性を教えてくれたに違いない!
本当にプロテインは必要なのか!?
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木澤大祐(キザワ ダイスケ)
1975年1月9日生まれ、愛知県名古屋市出身。身長170cm、体重82㎏(オン)、オフ(89㎏)医療廃棄物の回収という肉体労働をしながら大会出場を続けていたが、2017年2月にJURASSIC ACADEMYをオープン。2019年4月には独立してオーナーに。爆発的な筋量を誇り「ジュラシック木澤」「東海の恐竜」の異名で多くのファンを持つ。2020年7月7日からJURASSIC KIZAWACHANNEL(YouTube)を開設。登録者数4.6万人。一男二女の父。
主な戦績:1995年 日本ジュニア選手権優勝、2003年 ジャパンオープン選手権優勝、2008・2019年 日本選手権4位、2014・2015・2019年 日本クラス別選手権85㎏級優勝、2021年 日本選手権2位
岡部 みつる(オカベ ミツル)
昭和の終焉に渡米。'93年、米マスキュラーデベロップメント誌のチーフフォトグラファーとして年間契約。'96年からMOCVIDEOを設立「オリンピアへの道」をはじめロニーコールマン、ジェイカトラーなどトッププロビルダーのDVDを制作。'08年に会社を売却し帰国。マッスルメディアジャパンと協力し「Mr.日本への道」をはじめ鈴木雅、田代誠、合戸孝二、ジュラシック木澤といった日本のトップビルダーの撮影や編集に携わる。標高634mの鹿、不如帰、ヒグラシに囲まれた山中にワイフと愛犬サチとの3人暮らし。YouTube『ミッツTV』で撮影裏話など配信中。'92NPC-Mr.L.A. ライト級優勝。