加齢とともに、新しいことが覚えられなかったり、なかなか疲れが取れなかったりしないだろうか。老化の兆候を感じたら、早めに対策をとりたいものだ。
テレビ東京「主治医が見つかる診療所」にレギュラー出演している心療内科医・医学博士の姫野友美医師は、日本で初めて心療内科領域において栄養療法を治療のベースとしたことでも知られている。ストレスで身体の病気になる心身症やうつ病、不安障害などの精神疾患の患者さんに対して、心のみでなく、身体の状態を良くすることで総合的に治療しているという。
最新著書である「認知症になりたくなければラーメンをやめなさい」は、普段からラーメンをあまり食べないトレーニーにとってもドキっとするタイトルだが、単に“塩分が多いから”ということだけでなく、姫野先生は「私たちの脳の老化を促進する物質は、周囲に満ち溢れている」と語っている。本書では、腸や骨、筋肉、肝臓、腎臓、副腎など各器官と脳との相互関係をわかりやすく紐解いている。さらに、実践編では今すぐやれる脳の老化防止策として“何を食べるか・何をやめるか”が具体的に紹介されているため、自分ができることからだけでもすぐ始められそうだ。
姫野先生によると「病気のきっかけを作るのも、知らずに悪化させるのも、自分の食べ方で決まっていた」という。また、運動習慣が健康に良いことは誰もが知ることだが、筋肉が出す物質の働きの研究も進み、最近では、筋肉を鍛えることで脳も含め全身に良い影響があるのではという可能性が指摘されているという。
頭も身体も若返る食生活を心がけながら、筋トレでボケ防止も夢ではないかもしれない。
「認知症になりたくなければラーメンをやめなさい」 著:姫野 友美
発行:講談社
価格:本体1,300円(税別)
目次
■1章 脳の老化、それは「サビ、コゲ、カビ、シミ」
脳トレだけでは認知症は予防できない
認知症は「第3の糖尿病」
なぜ老いはやってくるのか<老化度チェック>
摂り過ぎた糖質はあなたを不幸にする など
■2章 あなたの脳を健康にするには
脳トレ前にすべきことがある
栄養満点な脳に整えるには順番がある
『腸を整える』(腸脳相関)/腸内環境は全身の機能に関わる
『骨を強くする』(骨脳相関)/骨から出るホルモンで脳が若返る
『筋肉を鍛える』(筋脳相関)/筋トレでボケ防止も夢ではない
『肝臓をいたわる』(肝脳相関)/倒れるまで気づいてもらえない悲しい運命
『腎臓の通りをよくする』(腎脳相関)/ストレスは最大の敵
『副腎を守る』(副腎脳相関)/副腎が働かないと炎症が消せない
老化が進み、脳を傷つけていく
脳は支えられて動いている など
■3章 【実践編】何を食べるか・何をやめるか
ラーメン、うどんは地獄への入り口
タピオカ女子は老けるのが早い
揚げ物コーナーは死の第4コーナー
果糖は7倍早く老化が進む
肉食はボケない など
■4章 生活習慣で健康寿命が変わる
朝の歯磨きで認知症リスクを下げる
筋力、脳力をタダでキープ
骨を強くする運動メニュー
孤独な老人になってはいけない など
著者:姫野 友美(ヒメノ トモミ)
心療内科医。医学博士。日本薬科大学薬学部教授。静岡県生まれ。東京医科歯科大学卒業。現在、ひめのともみクリニック院長として診察を行うかたわら、ストレスによる病気・症候群などに関するコメンテーターとして、テレビ東京系列『主治医が見つかる診療所』等のテレビ番組や新聞・雑誌等で活躍。
著書には『心療内科に行く前に食事を変えなさい』(青春出版社)、『美しくなりたければ食べなさい』(三笠書房)、『成功する人は缶コーヒーを飲まない』(講談社)、『心療内科医が教える疲れとストレスからの回復ごはん』(大和書房)など多数。
お問い合わせ:オフィスひめの 03-5436-4220