ときに力強く背中を押してくれ、ときに心をほっこりさせてくれる。トレーニングやスポーツで活躍するアスリートの皆さんが発した“POWER WORD”は、きっとあなたの明日への活力になるはず!
文_藤村幸代
外資系銀行員でありながら、ビキニフィットネス競技のアスリートとしても活躍する安井友梨さん。見事に張りつめた筋肉と女性らしいカービーなプロポーションは、多くの女性の憧れであり、女性トレーニーの目標でもあります。
本日ご紹介するPOWER WORDは、そんな安井さんが女性のためのトレーニング&スポーツ専門誌『Womans’SHAPE』で初の表紙&巻頭インタビューを飾った際に語った一言。30歳を機にトレーニングを開始し、トレーニング歴わずか10ヵ月でコンテスト初出場・初優勝(オールジャパンフィットネスビキニ選手権)を果たした安井さんですが、2017年のこのインタビューでは競技者として3年目を迎えた今の心境を素直に吐露しています。
「1年目は訳がわからぬまま終わり、2年目はチャンピオンとして至らぬ点ばかり。どこを切ってもチャンピオンであれるよう、言動や立ち居振る舞いに注意を払い、内面から変えることに注力しました」
周囲の期待や好奇の目もあり、1年目にはなかったストレスを抱えた安井さんですが、それを支えたのがトレーニングによって手に入れた“タフなハート”だったそう。
「トレーニングって身体だけでなく、心も強くするんです。つらいことから逃げずに立ち向かう強さが、身についていきましたね」
競技を始めたころ、じつは女性がトレーニングをすることや、ビキニ姿でステージに上がることなどを、家族をはじめ周囲の人々から大反対されていたそうです。
「だけど、諦めてしまうのは違うと思ったんです。自分がコレと思って始めたこと。やり切って自信を持ちたかったし、周囲の目も変えたかった。そのために、まずは『やればできる』と自分を信じること。決して妥協しないと心に誓いました」
筋線維が壊れることで筋肉が育つように、傷ついても諦めずに自分を信じ続けることで、心はよりしなやかに、強くなっていく。安井さんの言葉は、そのことを教えてくれています。トレーニングで思うような成果が出ず、「面倒くさいな、やめようかな」と思うのは誰にでもよくあること。そんなときに「心も鍛えてるんだから、もう少しやってみよう」と思えたら、トレーニングの壁も、自分自身の壁も、ひとつ乗り越えられるかもしれませんね!
執筆者/藤村幸代
スポーツとカラダづくりを中心にカルチャー、ライフ、教育など多分野で執筆、書籍構成・プロデュースを行っている。神奈川県横須賀市出身、三浦市在住。