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マッスル北村「半解凍の"生"の鶏肉入り!伝説のスペシャルドリンク」

マッスル北村のDVDは、現在5タイトル販売されている。ディスクが1枚のものが3つ、2枚組がひとつ、またもうひとつは4枚組である。総時間は14時間に及ぶ。そのDVDを毎週ご紹介する。まずはタイトルが一番衝撃的な「THE世紀末バルクアップ1999」から観てみよう!

文:岡部みつる 協力:マッスル企画

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90㎏のダンベルを付けてもフルレンジのディップス

まずはウエイトを付けてのディップスで「肘とかを温めるためにいきなり重いものを付けずにまずは40㎏ のダンベルを…」とアップ開始。何とメインのセットでは90㎏を付けて行う! それでも、しっかりとボトムまで下ろしているのが恐ろしい。自力でできなくなってからネガティブをネチっこくやり続けて全3セットを90㎏装着で完了。

次にラットマシンを使ったプレスダウンで細かく攻めるようだが「ラットマシン」というところが気になる。やはりここでも高重量を扱う関係で、身体が浮き上がるのを押さえるために90㎏のダンベルがまたしても登場! きっと、片付けずに横に置いておいたのだろう。「うぇ~い!」という地獄から聞こえてくるような唸り声。

これに関してはMAX重量の250ポンドで回数が挙がらず「ちょっと重過ぎた…、何事も挑戦が大切だからね!」と珍しく言い訳しているところが憎めない!

三頭筋の締めはなんと、「北村克己=高重量」だけではなく、一般の人にも扱えそうな重量でやっている! これはちょっと、逆にビックリだ。と、思ったのも束の間、すぐにフルスタックに変わっていた! やっぱり高重量だった!

噂に聞いていたように閉店後も延々トレーニングを続ける…、などということはなく「蛍の光」とともに三頭筋トレは終了した。

半解凍の“生”の鶏肉入り!「伝説のスペシャルドリンク」味付けはポン酢!

村克己の身体をつくり上げたものは何なのか? 誰もが一番知りたいトピックスだろう。このビデオにはキッチンでの様子も度々登場するが、これが何と「パンツ一丁+ド近眼メガネ」という「生の北村克己」を曝け出した衝撃シーンだ!

これは早朝5時のマッスル北村で、しかも今流行りのモーニング・ルーティンよろしく、朝食? を取る様子が記録されている。そして、特製プロテインドリンクの制作に取り掛かる。材料は生卵10個+プロテイン60g。卵と卵をぶつけて殻を割るのは興味深い。生卵を飲むにあたりロッキーを口ずさんでいるのは、やはりこの世代ならでは?

ある日の夕食が恐ろしい! ほうれん草250gをバターソテーにして、その汁でにんにくを炒め玄米と混ぜたガーリックライスに、メインのタンパク源は鶏胸肉の刺身だ。ささ身ではなく、胸肉の刺身を食べるのだ。鶏肉って生で食べて大丈夫なんでしょうか? そんなことも超越しているのがマッスル北村なのだ!

そして「伝説のスペシャルドリンク」登場! 半解凍の新鮮な鶏胸肉と小松菜・ポン酢・水適宜。「僕はお腹壊したことないけれど、新鮮なものにしてね」と温かなお心遣い、ありがとうございます、北村さん! 一杯目を飲んで「おかわりっ!」って、子どもか!

フルスタックでも重さが足りず100㎏分のダンベルを追加

どこも見どころ、そしてツッコみどころ満載で細かく説明していると長くなるので抜粋してお伝えしよう!

北村克己の二頭筋を作り上げたのは高重量でのワンハンドカールだ! そうは言っても「切れるような張力をかけ、切れるような痛みが走る」って、危な過ぎやしませんかっ? どのマシンも反動を使わずに丁寧に1レップずつこなしていく姿は、単に高重量を振り回すものとは違う力強さを感じるトレーニングだ。

胸はパシフィックのマシンに「ジムのオーナーに怒られないようにそうっと」と言いながら10㎏プレートを足しているが、運営側は「ウエイトが足りない場合は付け足すのも当然。それでも壊れないマシンに作り直すのが我々の仕事」という認識だったようだ。挙がらなくなってくると悶え苦しみ、足が完全に宙に浮きジタバタ。

次はフレックスのインクラインマシンで本人が言うところの「弱点である上部の厚みを増すため」にいつも持ち歩いているロープ登場! 40㎏×2+20㎏=100㎏追加! 今、ジム内でこういうことする人いますか?

胸の締めには、本人はデクラインと言っているパシフィックのチェストマシンだが、耐え切れなくなったら膝でハンドルを押さえて一瞬レストを入れている! さすがだ!

脚トレは痛めやすいカーフから取りかかるのだが、あの北村克己をしてもレッグプレス前には「帰りたくなりました…」という言葉が! 「膝の靭帯が弾けて吹っ飛ばないように手でフォローしてます」ってどんなトレーニングなんだぁ! フルレンジのレッグプレスは非常に深い! 440㎏で回数をこなしてもフルレンジ! カメラが寄るが、何か膝の軋む音が聞こえやしないか! えっ、パッドの音? とにかく何か聞こえる。魂のうめきだろうか?

パーシャルでやっているものはダンベルがたくさん乗っていて、もはや何㎏か分からない! そのあとはスミスマシンでのパーシャルスクワットへ移行している。「高重量ながらも1レップずつ丁寧に」というのが北村克己のトレーニングだ! みなさんも、これを見て熱くなれ!

続けてお読みください。
▶マッスル北村「限界に挑戦した男」[全文掲載]①

岡部みつる
東京都出身。昭和の終焉に渡米。'93年、米マスキュラーデベロップメント誌のチーフフォトグラファーに。以後、アイアンマン、マッスルマグ、フレックス等各誌に写真を提供。'96年にはMOCVIDEOを設立、コールマン、カトラー等オリンピア級選手のビデオ、約50本を制作。「オリンピアへの道」は12年続け、「オリンピアへ出るよりもこのビデオに出られてうれしい!」と選手が言うほどに。'08年、会社を売却しワイフと愛犬とともに帰国。静岡県の山中に愛犬とワイフの4人暮らし。

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